非電化工房弟子入り日記2016

非電化工房主催「WWOOFer研修プログラム(住み込み弟子)」にて2016年4月より弟子入りしました。1年間の出来事を綴ります。

種籾の芽出し

ごきげんよう、鈴木です。

非電化工房もようやく暖かく(暑く)なってきました。

 

今回は田圃作りの前段階、種籾の選定と芽出しについてです。

非電化工房は米を籾殻のついた状態で保存し、食べる時に籾摺りしている為、長期間の保存ができています。籾がついているのでそのまま種籾として使えるので便利です。

 

種籾の選定と殺菌

  • 比重1.13(うるち米)1.08(もち米)の塩水につける
  • 目安(比重1.13):生卵が少しだけ水面に浮く程度
  • 浮いた米は取り除き、沈んだ米を種籾として使用する
  • 60℃のお湯で5分殺菌
  • 水につけて1〜2週間置くと発芽(400度日)
  • 水は毎日交換する。バケツごと風呂の残り湯につけると芽が出やすい

 

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バケツに水を張り、重さを測って比重1.13分の塩を用意

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目安である卵が若干浮くぐらいの塩を加えました

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種籾を入れて、浮いた種籾をすくい取ります。

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お湯を加えて消毒。かき回して均一な温度になるようにします。

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水を張り湯船につけて1〜2週間。温度が高いと発酵して味噌の香りがしますが、種籾としては大丈夫だそうです。しばらくは風呂場が醸された香りに包まれます。

 

この作業は前回紹介したキムさんが研修中に来ている時に行いました。

今の段階で大体芽が出てきた感じです。

そろそろ苗箱に植えていく作業に入るかと思いますので、続報をお待ちください。

 

田圃作りと地創塾17期終了

おはこんばんちわ鈴木です。

 

先週はキムさんを加えて、設備の補修や田圃作り、稲作の勉強会を主に行いました。

以前井戸掘りワークショップをしましたが、なぜ突発的な開催となったのか?

それは、非電化工房が水利権に縛られない田圃作りを目指している事に関係があります。水利権は、田舎暮らし(特に農業)を始める上で大きな障壁になります。利権に縛られない田圃を作る事で、誰でも楽しい稲作が新しく始められるというわけです。

 

大まかな流れ

  1. 井戸を掘り、水を確保
  2. 溜池を作り、水を貯める
  3. 水を温めるための溜池を作り、2の溜池から水を引く
  4. 田圃をつくり、3で温めた水を使って稲作をする

こんな感じで、その一環として井戸掘りワークショップは開催する事になったのです。

 

さて、先週は上記の流れにそって作業をしました。

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まずは旧穀物畑を溜池や田圃にすべく、草刈りをして切り開く。

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休憩中。

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そしてパワーショベルで掘ったり土を寄せていく作業をしました。

笹が鬱蒼と生い茂り、固くて草刈が中々進みませんでした。また笹の根が深くてブルドーザーだけでは土寄せがうまく進まず、耕すトラクターとコンビでぼちぼち進めています。まずは井戸と溜池を完成させないとね。

 

そして週末は「地方で仕事を創る塾第17期」の最後の月で、弟子の一人は17期生も兼ねているのでこの期間は塾生として行動していました。そのためカフェの運営や作業を弟子3人で行う為かなりバタバタしてました。交流会(飲み会)にも参加して、なかなか動きまわっていたと思います。休み前日は流石に眠かった…。塾生の方々、良い経験になりましたか?交流会への参加は楽しかったです。弟子は19期に塾生として参加するのでそっちも楽しみです。

 

休日は結構寝たので大丈夫かな、来週も頑張っていきましょう!

韓国からの研修生

ごきげんよう鈴木です。

新緑が鮮やかに目を洗う、そんな合宿所からお届けします。

 

藤村先生は韓国でも本を出版している為か講演をする機会が多く、

韓国での知名度が高いそうです。

そんな韓国から一人の青年が3泊4日の研修にやってきました。

 

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昼ごはん用の玉ねぎをすりおろしている彼の名前はキム・ヒョンビン(김형빈)さん。

御年29歳の会社員の彼は、自分で生きていく術を身に着けたいとの志をもって、非電化工房への弟子入りを志願したそうです。

曰く「非電化工房は、すっごくイナカだとおもてました!!まわりになんにもなくて、すっごく不便で、まさかwifiとか電気あったりパスタとかお好み焼きとか食べられるとはおもてませんでした!!」

いやいやいや。私達、非電化工房が目指すのは、だれでも無理なく愉しくできる丁寧な暮らし。無理に電気を排除したり、文明を排斥したり、原始時代にもどろうというわけではないんですよ。結構な人たちがこのような誤解をしているようです。ちゃんと発信していないせいもあるのかな…

 

キムさんは日本語も話せるし、明るく元気でユーモアがあり、とにかくリアクションが大きい!ついでに声も、足音も。けれども、態度が大きいかというと、そんなことはまるでなく、なんでも積極的に手伝う姿勢は、見ていて気持ちが良かったです。韓国の方はこんなにみんな元気いっぱいなのかと聞いたら、そうではないみたいでキムさんは特別なようです。

 

日本のカレーが好きな事、大阪に一年間ワーキングホリデーで来ていた事、そのおかげでお好み焼きが好きな事など色々話してくれました。研修最終日は自転車で那須山に出かけるなどアグレッシブに3泊4日を過ごしていました。

 

韓国に来る時はおごってくれるらしいので、ぜひゴチになります

井戸掘りワークショップ

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ごきげんよう、鈴木です。

 

井戸掘りのワークショップが快晴の中、5/7(土)・5/8(日)の2日間で行われました。非電化工房のホームページ上で告知されていない情報はメールマガジンで告知されているので、色々なワークショップに参加したい方は要登録です。

 

今回は突発的な開催でしたが、参加者は1日あたり20名以上と大人数になりました。

井戸の種類は掘り抜き井戸、打ち込み井戸、打ち抜き井戸とあり、今回は打ち抜き井戸に絞りその中で様々な方式を紹介、実演しました。2日間の流れをざっと紹介します。

 

1日目

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母屋で資料配布、概要説明、自己紹介
アトリエで実際に使う器具の説明→母屋でお昼ごはん

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穀物畑へ歩いて移動。押し込み式打抜き機で実演
〜ティータイム〜
母屋で講演

 

2日目

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アトリエ裏で水流・高圧ジェット式打抜き機の実演

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穀物畑へ歩いて移動。押し込み式打抜き機で実演の続き→母屋でお昼ごはん


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アトリエで材料の加工の仕方や工具の使い方を説明、体験
ティータイム→母屋で講演、感想会

 

非電化工房のワークショップでは図面等詳細な資料配布と、材料や機材の値段を伝えてどの程度のコストがかかるかの具体的な情報を出します。工具の扱い方を教え、材料の加工方法を参加者に実践してもらう事で自分でやるイメージを強くしてもらいます。

 

弟子として初めてのワークショップは、下準備や裏方でバタバタしてましたが、参加者の方と合宿所でわいわい晩ご飯を食べたり楽しかったです。参加者には地方で仕事を創る塾の過去の塾生が多く、流石フットワークが軽いなぁと思います。当日は良い天気で本当に良かったです。ちょっと暑かったですけどね。また来週も頑張るぞ!

非電化工房の農業〜春夏野菜の植え付け〜 +GWまでの出来事

皆さんGW如何お過ごしでしょうか。鈴木です。

非電化カフェはGWも6日以外は営業しております。

 

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さて農業のお話です。

春夏野菜の栽培では、今年植える野菜一覧表から自分の育てたい野菜を順番に挙げていく方法をとっています。自分の担当する野菜は以下の通りとなりました。

  • きゅうり
  • ズッキーニ
  • ししとう
  • セロリ
  • チンゲンサイ
  • 茄子(美男茄子)
  • 人参(ひとみ五寸)
  • モロッコいんげん
  • レタス
  • ルッコラ

テキスト「まんがでわかる有機・無農薬の野菜づくり」を見ながら植えていき、ポットで苗を育てるものや、暖かくなってから植え付けするもの以外はだいたいの野菜を植え付け終わりました。大量の鶏糞を使い、有機肥料はこんなにたくさん量を使うのか〜思いながらの作業でした。中々疲れましたが、無事植え付けできて一安心です。

 

次はGW中の出来事です。

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ウシローの毛が!

散髪のシーズンのようです。大人しくしていてエラいです。

切ってしばらくは寒くて?震えていましたが、もう平気みたいです。

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かわいい

 

合宿所ではご飯を当番で作っていて、皆の作る料理やその味付けが新鮮で面白いです。そしてGW中には兄弟子が燻製器を使ってスモークチキンなどの燻製料理を作ってくれました。香り豊かで美味しかったですよ〜

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この他にスモークチーズも作ってもらいました。ワインに合う!

 

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そして、先ほど塩ビ管の切断や穴開け加工する作業が終わりました。これは何に使うのか…?それは後々の更新でわかるでしょう。それではごきげんよう。

カフェの営業+イベント準備〜アースデイ那須2016〜

 

ごきげんよう鈴木です。

写真を撮る癖をつけたいです。

 

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非電化工房では、土日に非電化カフェとショップを営業しており、弟子はスタッフとしてシフト制で運営しています。研修でコーヒー等ドリンクの淹れ方を教わり、試飲会も開いて味の確認をしました。非電化カフェで出されるお茶は薬膳茶の種類が豊富で、どれも初体験の味でした。今回は大力夫妻もシフトに入っていただきました。

 

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 二人のお店みたいですね。タキシードは自前です。似合いますねぇ。

 

 そしてこの週は、5月22日(土)、23日(日)に開催するアースデイ那須2016の実行員会打ち合わせへ参加したり、定期的に開催されている非電化工房の見学会の合間のティーブレイクの準備や、交流会へ参加しました。まだ弟子入り2週間ですが、非電化工房は色々なイベントがありハードなスケジュールみたいです。体力作りしよう…!

 

農業開始〜春夏野菜の植え付け〜

おはこんばんちは、鈴木です。

弟子生活はだいたい週2日の休日があり、

ブログは休日更新予定です。どうぞよろしく。

 

さて、4/20(水)から農業が始まりました。

今週は地方で仕事を創る塾第16期生で、京都からお越しの大力夫妻が3泊4日の体験弟子入りに来てくれました。弟子と合わせて6人での農業となりました。

 

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まずは掛矢を使って杭を打ち、縄張り。丈夫で解きやすい紐の結び方も教わりました。

 

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それからトラクターの運転方法を学び、耕起作業をしました。

最初は荒く速く耕し、徐々に細かくゆっくりと耕す方法や、停止時にロータリーは降ろす事など、安全についても学びました。

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雨が降った時は勉強会をしつつ、トラクターと耕運機で畝立てをしました。1m間隔で竹を地面に挿し、そこを目印として真っ直ぐ進めていくんですが、これが難しい…。

 

畝を立てた後は土壌のPH値を測り、石灰を撒きました。石灰の種類は苦土石灰です。葉緑素の生育に必要な酸化マグネシウムを配合した石灰で、先生曰く「苦土石灰と鶏糞があれば大体の作物はできる」ようです。撒いた石灰を混ぜ込んで、畝を整えました。

 

非電化工房の弟子入り期間は一年間。その短い中で学ぶため、農業ではテキストを使いその通りに作物を育てていきます。

www.amazon.co.jp

農家はやり方が一人ひとり違い、聞きながらやっていては混乱して全く自分の経験にならないため、まずはテキストを使うようです。テキスト通りにやってもうまく育たなかった場合は、少しずつ他の方法を試して経験していけば良いようです。

 

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テキストを頼りにジャガイモの植え付けを完了したところで今週終了でした。

 

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大力夫妻は元気で好奇心旺盛、いつも楽しそうに話していて、合宿所も賑やかでした。

 

まだまだ始まったばかり。頑張っていきましょう!